避妊方法

日本ではコンドームが一般的な避妊具のようです。毎日新聞の調査によると、コンドームが日本においてなんと80%の使用率を占めています。コンドームは STDの防止に最適な用具ですが、その他にも1人1人に合わせての避妊方法があります。それぞれの避妊法にはメリットがありますので、自分の生活に相応し いかどうかを考えながら、いくつかの避妊法から一つか二つ選んで、正しく使用して下さい。望まない妊娠を避ける為の避妊の知識は、男性にとっても女性に とっても、必要なものです。例え、避妊方法によって避妊率が高くても、100%確実という避妊方法はありません。いくつかの組み合わせが、より確実な避妊 の為には有効だと考えます。男性に知ってほしいことは、月経の遅れは女性にかなり深刻なストレスを与えるとことです。ましてや、『望まない妊娠』は、直接 身体にダメージを受けるだけでなく、精神的に大きな負担を強いることになります。女性は、避妊の主導権は女の子が持つくらいの気持ちで、正しい避妊法の知 識を身につけておきましょう。男性は、射精のタイミングをコントロールできません。ガマン汁でさえ、妊娠するために十分な精子を含んでいます。
100%の避妊法
完全な100%の避妊方法はありません。妊娠しても困らないカップルには100%ではなく、自然な体に負担の少ない方法がお勧めでしょう。ただし、妊娠し たらどうしようというカップルには、できるだけ避妊率の高い方法が不可欠です。ナチュラル避妊法の中にも確率の高いものがありますが、ピルやIUDなどの 非自然な方法の成功率は不妊手術とほぼ同じです。しかし薬や手術なので、非自然な方法には様々な副作用の恐れがあります。一方、ナチュラルな方法には体の 働きについてより詳しくならなければいけませんが、その知識が自己意識のプラスにもなるでしょう。そのため、ある程度の自己管理が必要です。
成功率「PI」と「%」
避妊の安全率及び成功率はどうやって分かりますか?ヨーロッパ諸国でよく使われているパール・インデックス(pearl-index)は避妊率を表わす数 字です。例えばパール・インデックス(PI)は5だと、1年間その避妊法だけを使った100人の女性の中で5人が妊娠したということです。PI 5 ということはいわゆる95%の避妊成功率と考えてもいいでしょう。尚、ある避妊法には理想的なPIと実際の使用に現れるミスが含まれているPIが表示され ました。例えば、PI 5~50という幅広いPIの場合、「5」は完璧の使用の場合を示し、「50」は普段起こるミスを含めて表示しています。たいていの場合、正しく使用しなっ かたことが失敗のもとですので、適切な使い方を心がけましょう。
STD
エイズの時代に入って、もう一つ気にしなければならないことがあります。性感染症(STD=SEXUALLY TRANSMITTED DISEASES)を防止できる唯一の避妊法は、男性用及び女性用コンドームです。SEX相手が1人だけではなく複数であれば、コンドームの使用は基本で す。HIV(HUMAN IMMUNODEFICIENCY VIRUS)だけではなく、より危ない病気と言われているC型肝炎などの性感染症に対する保護も、コンドームで可能です。STD(性感染症)の予防には、 コンドームが有効です。避妊方法を一つだけ使うのでれば、コンドームを使いましょう。複数の避妊方法を組合わせるのであれば、コンドームと他の方法を組合 わせましょう。但し、男性用コンドームの2枚重ね、男性用と女性用コンドームの併用は、コンドームが破損するため、不可です。
ホルモン
内分泌腺など特定の組織または器官から分泌され、体液と共に体内を循環し、特定の組織の機能にきわめて微量で一定の変化を与える物質の総称。脳下垂体ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモン、昆虫の変態ホルモンなど。
経口避妊薬(ピル) 成功率: PI 0〜1 (ほぼ100%)
欧米で60年代から広く使われているホルモン剤経口避妊薬です。日本でもお医者さんでもらえるようになりましたが、許可がおりるまでの激しい論争については下記のリンクをご覧下さい。低用量ピルの審査がなんと8年間以上も掛かったそうです。
働きについては、合成ステロイド2種類(エストロゲン+プロゲステロン)により、排卵が起こらないようになったり、精子が子宮に進入できなくなったり、受 精卵の着床をし難くしたりします。つまり、排卵が起こらなければ妊娠できません。自然に女性の体中にある天然エストロゲンは色々な働きを持っています。妊 娠している時エストロゲンの量が自然に上昇し、排卵いわゆる再び妊娠することを防止しています。尚、ピルはその効果を合成ホルモンにより起こし、体が常に 妊娠状態のようです。この妊娠状態を保つため、ピルを毎日飲まなければなりません。1回飲むことを忘れたら、その生理周期の避妊効果がなくなる可能性があ ります。
海外では多くの女性がピルを使用していますが、他の薬と同じく様々な副作用があり得ます。例えばこれらのリスクの上昇:心臓発作の上昇、脳卒中の発作、血 のかたまり、肝臓腫瘍など。ピルについてのリスクは年齢35才を超えるとより上がります。その他リスクを高める条件は高血圧、喫煙、糖尿病、高コレステ ロール質です。そして肝臓の弱い方、頭痛及び偏頭痛に悩む方にはピルの使用を避けるという指示がありました。「軽い副作用」と考えるのは乳房の感じやす さ、吐き気、子宮出血、体重変化です。それでもピルを使いたいと思っている方は産婦人科で相談して下さい。避妊効果がほぼ100%なので絶対に妊娠したく ない若い女性たちには優れた方法かもしれません…
注射避妊
ピルの代替品で、お医者さんにより直接お尻にホルモンが注射されます。そして、3ヶ月に渡って避妊ができるようになります。ピルに比べて便利なところは、 ピルのように毎日飲む必要がないので、忘れる心配がないのです。一方、3ヶ月分のホルモンを一度に注射され、副作用があった場合、簡単に止められません。 その他の比較的によくある副作用は月経不順です。この方法は従来のピルを問題なく飲んでいた女性には適しているかもしれませんが、ホルモン製薬を初めて使 用する人にはあまりお勧めできません。
避妊移植棒 成功率:ほぼ100%
(米品名:Norplant)
Norplantは5年間の効果がある長期避妊法です。ピルに似たようなホルモン剤を含むマッチ・サイズの棒6本が腕に移植され、排卵が起こらなくなった り、受精ができなくなったりします。まだ比較的新しい製品なので、副作用の研究結果は不完全ですが、ピルと似たようなリスクが現われる可能性が高いので す。さらに移植後にも定期的な審査は年に一回と表示されていますが、取り出すのはちょっと複雑かもしれません。
経口妊娠中絶薬(RU486)・緊急避妊(成功率95%〜97%)
(「後のみピル」 仏:"la pilule du lendemain")
非常に異論のあるこれらのピルは避妊より妊娠中絶に近いでしょう。「後のみピル」(米品名:Preven)は避妊が失敗したか、妊娠したと思った時に性行 為後72時間以内に飲むものです。避妊用ピルと似たようなホルモンの働きにより、受精卵の着床が防止され、妊娠が起こりません。その方法と違って、フラン スのメーカーが生産しているMifegyne (いわゆるRU486)は妊娠7週目まで産婦人科で妊娠中絶を起こすピルです。ある人は「後のみピル」は手術より体に負担が少ないという意見もあります が、副作用がないこととは違います。よくある副作用は吐き気及び嘔吐です。また避妊用ピルと似たようなリスクがあります:心臓発作の上昇、脳卒中の発作、 血のかたまり、肝臓腫瘍など。その上、喘息、アレルギー、35歳以上の喫煙者には適していません。特に喫煙が問題となっているので、喫煙のことをお医者さ んにお伝え下さい。緊急避妊薬(モーニングアフターピル)は、避妊に失敗したときやレイプに合ったとき、婦人科/産婦人科で入手することができる飲む緊急 避妊薬です。ただし、副作用がひどいことがあります。セックス後、できるだけ早く服用する必要があります。72時間以内であれば一定の効果がありますが、 早いほど効果が高くなります。基礎体温を計っていると、避妊に失敗した場合でも、妊娠の可能性や妊娠したかどうかをより確実に調べることができます。婦人 科/産婦人科によってモーニングアフターピルの言葉が通じない、処方できない病院もあります。電話で事前に確認して、病院を訪問しましょう。「母体保護法 指定医」であれば、処方してくれるはずです。モーニングアクターピルは、中容量ピルを一定量服用することで、強制的に月経を誘導するものです。中容量ピル があれば同等のことを行うことができますが、わが国の法律では禁止されています。すべて自己責任に行うことになります。
子宮内避妊器具(IUD)
成功率:PI 1〜4 (約96〜99%)
(英:IUD= intra-uterine device)
この用具は文字Tの形をするプラスチック製品で、含まれている金属(銅)及びホルモンの働きにより、受精卵の着床を防止しています。IUDは子宮内に入れ るため、産婦人科での手術が必要です。避妊率は非常に高いのですが、子宮に入れるので様々なリスクがあります。「軽い副作用」は性器出血、痛み、月経異 常、けいれんなどです。それ以上に非常に危険なリスクは、卵管感染の可能性により子宮外妊娠或は不妊症です。未妊娠の若い女性にはあまり適していないと思 います。新IUD 成功率: PI 0.1〜1(ほぼ100%)最近話題になっている新しいIUD(独語品名:Mirena)が市場に現われました。従来の子宮内器具と違って、このIUDは 小さなプラスティック製カプセルからホルモンを放出し、5年間に渡って避妊が可能になります。子宮内でホルモンを放出しているので、経口避妊薬(ピル)の ようにホルモンが体の全体に回る悪い効果はなさそうです。副作用に挙げられているのは、生理痛が弱くなり、生理そのものも短くなるという報告がありまし た。日本で販売されているかどうか分かりませんが、メーカーはドイツのSchering社です。
不妊手術 成功率(ほぼ100%)
(英:sterilization)
この手術によって女性の卵管が切られ又は結紮(ケッサツ)され、卵子が卵巣から子宮に運ばれなくなってしまいます。完全な避妊方法なので、永久に妊娠することが不可能になります。絶対妊娠したくない女性にしか適していません。
精管切除 成功率(ほぼ100%)
(俗:「パイプ・カット」 英:vasectomy)
精管切除は、手術で睾丸からの精子の流れを止め、射精が起こるが、精液の中の精子が無くなります。
手術技術が進歩し、現在 no-scalpel vasectomy(メスを利用していない精管切除)などの方法があります。アメリカで毎年約500,000人、中国でも何百万人がその手術を受けていま す。もちろんデリケートな場所なので、手術後は傷が直るまで、そして精液内の精子が完全になくなるまでもちょっと時間かかりす。その後、「パイプカット」 が100%に近い方法といっても良いでしょう。しかし、ホルモンの生産の異常が起こるかどうかについて医者に相談して下さい。また前立腺癌との関係が今研 究中です。その他、わずかですが、精管が自然に接着し、精子が再び流れる可能性もありです。精管切除は永久の避妊方法といわれているが、数年後精管を再び 結べる手術もあります。正し、成功するという保証はありません。又、パイプカットの時から時間がたつほど、手術の成功率が低くなります。従って、本当に子 供がもう一生欲しくないという人にしか適していないと思います。
コンドーム 成功率: PI 2〜14 (約86〜98%)
歴史の長い、日本で一番使われている避妊方法といえる、コンドームは正しい使い方に伴えば確率の高い避妊法です。そしてエイズなどの性感染症も防止できる ことが大きなメリットです。通常のコンドームは厚さ0.02〜0.05 ミリのラテックス(天然ゴム)で作られた避妊具です。男性の性器にかぶせて精子が膣内に出ることを防止します。正しく使えば成功率が高いのですが、正しく 使用しないと、使わないと変わりません。コンドームは絶対にペニスを膣に入れる前に付けることです。そして射精直後、手でコンドームを掴んで膣から出し、 処分することがお勧めです。(付け方については、この Quicktime をご覧くさい!)正しく使用すればマイナス点が少ないが、一つの問題は感性のことです。女性と男性の間に「ゴム」があると嫌がる人もいるはずです。ただ し、避妊及び性感染症の防止が必要な時にはコンドームは欠かせません。その他の危険はコンドームの破損です。ひどく擦らなければ、コンドームが破れる可能 性が低いといえますが、パッケージを開く時またはコンドームを付ける時にお気をつけ下さい。尚、破れる恐れがあまりにも大き過ぎる時は潤滑ゼリーなどの製 品を使用して下さい。副作用は通常ラテクッス・アレルギーしかないはずです。種類が多く、自分に合った「ゴム」が必ずどこかのメーカーによって生産されて いるでしょう。そして、一個100円前後で買えるので経済的です。
女性用コンドーム 成功率: PI6.3 (93.4%)
(日本:マイフェミィ 欧品名:Femidom 米品名:Reality)
最近日本でも販売されるようになった女性用のコンドームもあります。ヨーロッパで「フェミドーム」、アメリカで「リアリティー」と呼ばれ、膣に入れる「逆 コンドーム」と考えられます。女性用コンドームは男性用コンドームより大きく、ペニスが勃起する前にも入れられます。尚、安全性及び性感染症を防ぐ機能は 男性用コンドームとほぼ同じだそうです。女性が自ら確認でき、男性用コンドームの代替避妊法です。
ペッサリ− 成功率:PI 2〜18(約82〜98%)
(英:pessary, diaphragm)
ぺッサリーはコンドームより厚みのある天然ゴムで作られたキャップです。膣に入れます。常に殺精子剤(クリーム及びゼリー状)を付けてから性行為前に膣の 奥に設置すると、精子が子宮に入れなくなります。適切な位置は子宮頸部(ケイブ)直前です。人によって大きさが異なるので、適用のサイズには産婦人科の診 断が欠かせず、正しい入れ方又は取り外し方についても指示が必要です。正しい入れ方により成功率が変わります。上手に入れれば、そして殺精子剤を使用すれ ば、避妊率がなんとPI 2まで登りますが、失敗する可能性があるので、下手な人の場合には80%しか期待できません。ぺッサリーは性行為からおよそ4時間前に膣に入れることがで きますが、最低性行為6時間後まで付けておかないといけません。副作用はほとんどないといえますが、殺精子剤に対するアレルギーの可能性があります。 1880年、子宮脱の整復に用いられていたエポナイト製の環状ペッサリウムに、半球状の薄いゴム膜を張ったものを避妊目的で使用することが考案された。更 に、現在のように円状の辺縁に鋼鉄性のゼンマイを使い、弾力性を持たせ、膣内への挿入を容易にした。ペッサリーが避妊用具として飛躍的に普及することに なったのは、オランダの女医が1885年に世界最初の産児調節相談所を開設したことがきっかけである。本邦においては、1947年に(株)三信が「マジマ ペッサリー」を発売(1個26円)、その後1961年には厚生省告示415号により一定の基準で製造されるようになり、受胎調節実施指導員(現母性保護法 第15条による)を通じて広く普及した。しかし、コンドームを中心とした避妊法が主流を占める本邦にあっては、年々ペッサリーの使用率が低下し、ついに 1995年製造中止となった。ペッサリーの現状
ペッサリーの製造中止を知った全国の助産婦などからは、ペッサリーの製造を継続するよう強い要望が日本家族計画協会に寄せられた。当協会では早速、ニュー ヨーク市家族計画協会の会長に輸入を打診し快諾を得たが、「ペッサリーの安全基準が無い」などを理由として、厚生省からの許可が下りなかったため、国内企 業に製造を依頼する努力を続けた。1998年、幸いにも(社)日本家族計画協会を発売元として資金提供を受けた企業一社(株)サンテックスが製造を開始 し、商品名「FPペッサリー」の販売が開始された。
殺精子剤 PI 5 - 50 (約50〜95%)
(英:spermicide)
クリーム・ゼリー状・錠剤・フィルム剤などの様々な形で販売されている殺精子剤です。精子を殺したり又は麻痺させたり、膣までの通行を不可能にしたりする 働きを持つ、化学的な避妊法です。性行為の5〜10分前に膣に入れてから効果があり、1時間ぐらいの避妊が可能となります。しかし、タイミングが難しく、 膣に入れた薬が効きはじめる時間に個人差がありそうです。それにも1時間だけの効果しかなくて、殺精子剤だけではあまり高い避妊率を遂げられません。しか し、コンドーム及びペッサリーと共に使用すれば安全な避妊率が期待できるようになります。副作用は少なく、アレルギーの可能性ぐらいでしょう。(注意:口 に入れないで下さい。)
オギノ式 成功率: 70〜80%
(独:Knaus-Ogino-Methode)
オギノ式とは1924年に産婦人科の荻野博士が発表した学説に基づく避妊法です。この方法は、排卵日がいつ起こるか計算することに基づいています。オギノ 式の理論は、1回の月経周期は28日間で、周期の日にちを数えて排卵予定日から何日前後に性行為をしないということです。基本的に月経周期の12日目から 16日目までは「危険日」と考えられています。それぞれの女性の生理周期が異なっているため、あまり確実ではない避妊法と思いますが、道具及び機械が必要 ないので便利な目安となるかもしれません。女性の場合、自分の身体が今どの様な状態にあるのかを把握しておくことは大切な事です。基礎体温の計測により、 排卵日を知ることでき、比較的妊娠しやすい時期、比較的妊娠しにくい時期を見分けることができます。また、性器出血があった場合、それが月経であるのか、 ホルモン異常による出血であるのか、 流産や子宮外妊娠であるのか・・・・等を見分ける為にも役に立ちます。ただ、この基礎体温表に基づく荻野式避妊法というのがありますが、これには個人差の 出る月経周期の問題が残ります。精子が3日以上受胎能力をもつ場合や、卵子が2日以上生き続けることもある為、 高温期に入って4日目から次の月経までが比較的妊娠しにくい時期とはいえます。 しかしながら、月経周期というものは、不規則 な生活や疲労、ストレスなどで狂ってしまうことが多いのです。 更に、それは次の月経が来るまでは分かりません。つまり、月経周期の定まっていない人にはあまり当てにはならない避妊法というわけです。失敗の可能性は、 100組のカップルが1年間、荻野式だけで避妊をしたところ25組が妊娠したというデータがある様です。より確率の高い避妊を行う為には、やはりコンドー ムとの併用を忘れてはならないと思います。
基礎体温法 成功率:80〜90%
(英:basal body temperature method)
日本で多くの女性に使われている、この方法は体温の変化が排卵と関係ある原理に基づいています。そのために、起床前に毎日体温を測り、カレンダーに記録し ます。毎日のデーターを結びし、体温の曲線ができます(図)。すると排卵期の時、体温が一気に0.2℃〜0.4℃上がり、毎月の排卵期前の何日間が妊娠可 能の日となります。自分の体温を測ったり、記録したりすると自分の体の働きがより意識的に知られるようになります。基礎体温法をオリモノ法と合わせて使用 すると成功率がかなり上がりますので、お勧めです。薬と違って、副作用はありませんが、弱点はいくつか挙げられます。測定は一定条件で行われなければなり ません。例えば、ちゃんとした睡眠(5時間以上)をとらなければ測定が不安定なものとなります。もちろん、熱を出した場合も体温が変わりやすく、基礎体温 法があまりあてになりません。つまりこの方法は月経及び生活習慣が安定している方にしか適していないでしょう。
基礎体温計測器 成功率:PI 0.6〜4 (96〜99.4%)
(独品名:Cyclotest, Ladycomp, Bioself 等)
ヨーロッパで広く販売されている、この機械は基礎体温法に基づいて、避妊アドバイスをしてくれます。機械は朝起床前に体温を測り、コンピュータに記録し、 妊娠可能の日を計算してくれます。(手でカレンダーを書く必要がなくなります。)そして妊娠できる日を赤の点灯、「安全日」を緑の点灯で表示しています。 「手」で測る基礎体温法と同じく一定条件(生活習慣の安定など)が安全な避妊アドバイスに必要ですが、熱などの非常体温を認識できる機械もあり、又機械内 の体温計も精密なので避妊成功率が高いといえます。従って、機械が体温計より高いが、「手」でやるより「機械」に従った方が良いと思う人には便利なもので しょう。基礎体温の動き、標準的な基礎体温曲線は高温期と低温期に分かれています。月経が始まると体温も下がり始めます。月経後も一定の期間低温期が続き ます。排卵日をさかいに体温は急激に上がり、高温期となります。高温期は約2週間続き、次の月経が始まる直前にまた下がり始めます。
オリモノ法 成功率:99%
(英:cervical mucus method)
このナチュラル避妊法は月経中のオリモノ変化に基づいています。排卵日前、オリモノが厚みや濁りがあり、排卵日に近づくとオリモノが段々澄んでつるつるし た濃度に変わります。そういった通り、オリモノが厚くなってからまだ厚くなって5日間は、性行為を避けることです。オリモノ法を身につけるまでにはある程 度の勉強及び練習が必要ですが、避妊率は基礎体温法と合わせれば非常に高いです。しかしオリモノの少ない、又は膣炎及びホルモン剤避妊の使用などによりオ リモノに異常がある女性には適していません。そして排卵日が月経の7日・8日となる女性もオリモノ法を使用できません。
オリモノ・基礎体温計測器 成功率:0.5 (99.5%)
(スイス品名:Mini Sophia)
基礎体温を測るコンピュータに似ている機械ですが、さらにオリモノなどのデーター(性行為、生理、薬、熱等)を避妊アドバイスに含めてくれます。成功率が非常に高い見込みです。
尿ホルモン計測器 成功率:PI 6(94%)
(欧品名:Persona)
この機械は排卵及びオリモノなどに関係ある二つのホルモン(LH濃度など)を尿検査で調べ、手のひらサイズのコンピュータに記録し、避妊アドバイスを表示 します。たった月8回の尿検査で妊娠可能・不可能な日が分かるようになります。機械の計算に排卵日だけではなく精子又は卵胞の寿命も含め、赤・緑の点灯で 「危険日」及び「安全日」が表示されます。避妊成功率が94%であまり高くではないが、月8回の検査なので基礎体温度・オギノ式などのナチュラル避妊法よ り楽かもしれません。また妊娠したら困らないカップルにはお勧めの商品でもあり、妊娠したい人には何よりも良い結果を出してくれます。
膣外射精 成功率:PI 8〜18(82〜92%)
(ラテン語:coitus interuptus)
この方法は射精をする前にペニスを膣から引き出すということです。しかし、射精する前にも精子がペニスから出ていて、妊娠を起こす可能性があり、避妊率の 低い危ない避妊法でしょう。実は精子は射精の時だけではなく、尿にも混じっています。それを考えると妊娠するリスクは高いです。(ただし女性が月8〜10 日にしか妊娠できない。その日にちをナチュラルな避妊法で調べることできます。)妊娠したらそれ程困らないというカップルには適しているかもしれません が、絶対に避妊したい人はこの方法を避けた方がよいでしょう。
人工妊娠中絶
妊娠を望まない場合に行う最後の手段です。女性に精神的、肉体的に極めて大きな負担を掛けます。
人工妊娠中絶により、将来妊娠できなくなる可能性もあります。
Q&A
Q 一回のセックスで妊娠する可能性(確率)は、どのくらいなのでしょうか。
妊娠(受精)するのは、排卵後の6〜10時間の間に精子が卵子に到着する場合と言われます。
また、精子は、膣内に射精後、数日から長いものだと、10日近く生存することがあると言われます。
男性の精子の数、能力、女性の卵子の状態など、妊娠(受精)できる機会が限られるのは確かです。
一説に健康な男女の一度のセックスで受精する可能性は、20%とも、30%とも言われます。
この数字が高いか、低いかは、難しい判断ですが、妊娠を望まないのに、受精してしまっては、取り返しがつきません。
可能性で判断するのでなく、妊娠を望まないのであれば、避妊をしましょう。
Q 外出し(膣外射精)は避妊になりますか。
射精の前の「ガマン汁」に、精子が混ざっています。このガマン汁で妊娠することがあります。
今まで外出しで妊娠していないとすると、ラッキーだったとしか言いようがありません。
Q いろいろな避妊の俗説があります。これらは避妊になりません。
× 男性、または、女性が行かなかったら妊娠しない。(射精すれば、受精が可能です)
× 射精後、シャワーやコーラなどで膣内を洗うと妊娠しない。(精子は、射精後数秒で膣内に入りますから無駄です)
× 女性上位だと妊娠しにくい(精子は自分で泳いで膣内に移動します。女性が上でも関係ありません。)
× 精子は酸に弱いので梅干しを膣に入れておくと死んでしまう。(梅干しはアルカリ性、また、食品の酸で死ぬことはない)
× 射精後、女性が飛び跳ねると妊娠しにくい。(そんなことでは精子の移動は防げません)
× 2回目以上の射精では妊娠しない。(ごく小数の精子で妊娠することが可能)
Q 安全日だと、避妊しなくても妊娠しないのでしょうか。
安全日とは、月経が一定の女性の場合に、比較的妊娠しにくく時期のことを言います。一般的に月経直前の数日になります。
月経の周期が一定しない若い女性の場合は、安全日はありません。
また、安全日と言っても、妊娠する可能性はありますから、常に避妊は心掛けましょう。
Q 月経中は妊娠しないと聞きました。本当ですか。
月経中は妊娠する可能性があります。また、月経中は、膣の浄化作用が低下しますから、感染症にかかりやすくなります。
月経中のセックスはお薦めできません。
医者に依頼すると、ピルを服用することで月経のタイミングをずらすことができます。
避妊方法一覧
方法 簡単な説明 避妊率など
コンドーム(男性用) 厚さ0.03〜0.05mmの薄い袋をペニスにかぶせることで、精子が子宮に入るのを防ぐ。付けると快感が減るという話もあるが、薄いタイプ のものはほとんど違和感がない。粘膜どおしを接触させないので、STD予防効果もある。素材として、ゴムの一種であるラテックスと、ポリエステルがある。 日本で良く使われている。 ■使用率 約80%■避妊率 88%〜97%
コンドーム(女性用)マイフェミイなど 男性用に比べると大きくが、女性の膣内に装着して使用する。生の感触に近い、性交痛が起こりにくい、感触が良いなどのメリットがある。価格が 男性用に比べると高価。STDの予防効果がある。装着に慣れが必要。 ■正価で3個800円■避妊率 79%〜95%
経口避妊薬(低容量ピル) 人工的に女性ホルモンを少量投与することで、疑似的に妊娠状態になり、避妊できる。毎日、または、定期的に服用することで避妊効果を維持す る。低容量ピルと中容量ピルがある。35歳以上の喫煙者など、副作用から使用できない女性がある。欧米と中国で多く使われている。保険適用外。 ■検査1万円程度+月3000円程度。■避妊率 97%〜99.5%
避妊リング(IUD) 子宮内に受精卵が癒着できないようにドクターの手によってリングを挿入する。子宮の入り口の狭い人、子宮や卵管などにトラブルのある人、月経 痛の激しい人などには不向き。主に出産経験のある女性が対象。保険適用外。一年に一回は検査が必要。中国で良く使用されている。 ■初期費4〜6万円程度■避妊率 98%〜99.4%
避妊ペッサリー 子宮口に円形のゴムキャップを付けて、精子の子宮への侵入を防ぐ。避妊ゼリーを併用する。いろいろなサイズがあり、最初に医師のアドバイスが 必要。膣の中の正しい位置に装着するのが難しくあまり使用されていない。ペッサリーは適切に清掃して再利用できる。 ■指導料1万円程度■避妊率 82%〜94%
殺精子ゼリー 錠剤・ゼリー・フィルムなどをペニスの挿入5〜7分前に膣内に入れる。挿入位置が難しく、子宮口に挿入されないと効果がない。1時間程度と効 果持続時間が限られ、装着のタイミングが難しい。代表的な製品「マイルーラ」が製造中止に。 ■避妊率 〜80%
基礎体温法(周期法) 毎朝一定の時間に基礎体温を計ることで、高温期と低温期の2相サイクルの変化によって排卵日を知り、避妊に活用する。月経不順がなく、毎朝基 礎体温を計るため生活リズムが安定していない女性には向かない。男性の禁欲などの協力が必要。基礎体温を含む周期法のみで避妊を行うのは危険。基礎体温は 女性のサイクルを把握することができるため、避妊の為でなく知っておきたい。 ■基礎体温計1000円〜■避妊率 90%程度
オギノ式(周期法)(自然な家族計画) 次回の月経予定日から排卵日を推定し、その前後10日間ほどはSEXをしない。月経のサイクルが乱れれば、排卵日も変化する。サイクルが安定 していない人には不向き。男性の禁欲などの協力が必要。基礎体温を含む周期法のみで避妊を行うのは危険。 ■避妊率 70%〜80%
粘膜法(周期法) 排卵日間近に分泌される粘液の量で、危険日と安全日を判断する。卵白のような粘液の分泌が増え始めてからピーク後(1日後に排卵が起こると云 われています)、4日間が危険日、その後、次の月経までを安全日としています。周期が乱れがちな人には不向き。男性の禁欲などの協力が必要。基礎体温を含 む周期法のみで避妊を行うのは危険。 ■避妊率 80%程度
不妊手術(避妊手術) 女性・・・卵巣から排出された卵子が、精子と出会うべき進路の卵管を結紮する男性・・・精子の通り道である精管を切断して結紮する手術後、一 生子供は出来ないと覚悟が必要 ■避妊率 99.5%
経口避妊薬(低容量ピル)
低容量ピルは、1999年9月2日に日本国内で解禁されました。
それまでは、中容量ピルが治療用に用いられていました。
低容量ピルは、より副作用の少ない手軽で確実な避妊薬として注目されています。
避妊効果の高いピルも、STD(性行為感染症)の予防はできません。
コンドームとの併用を考えましょう。
ピルのもらい方
低容量ピルをもらうには、医師の診断が必要です。
最初の診断(検査)費用は、女性のSTDの可能性の有無、状態により異なります。だいたい高くても1万円くらいです。
また、1ヶ月のピルの費用は、だいたい3000円程度です。
費用は病院により異なります。病気の治療ではありませんから、医療保険は適用されません。
ピルを服用できない女性 禁止ではないけれど 慎重に投与する必要がある女性
妊娠が強く疑われる場合 乳がん、性器がんおよびその疑いのあるもの 血栓塞栓症の現在あるいは過去に既往のあるもの 手術の予定が4週間以内にあるもの 手術後2週間未満・お産後4週間以内のもの 重篤な肝疾患・腎疾患のあるもの 妊娠中に黄疸の既往のあるもの 脳血管疾患や冠動脈疾患の現在あるいは過去に既往のあるもの 180/110以上の高血圧 35歳以上で一日15本以上たばこを吸う人 肥満の女性 血栓塞栓症の家族歴のある女性 乳がんの家族歴のある女性 軽度の高血圧の女性 肝障害・腎障害のある女性 糖尿病のある女性 授乳中の女性 偏頭痛のある女性 他の薬剤を医師から処方してもらっている女性
ピルの効用と副作用
ピルの避妊効果:正しく服用すると、99.7%以上と極めて高い効果が得られます。
避妊効果が下がる原因は、飲み忘れ、ひどい下痢などの病気、他の薬との組合わせ、ハーブなどのお茶の大量摂取があります。
副作用:ピルの副作用としては、悪心、嘔吐、頭痛、うつ状態、肝機能障害、静脈血栓栓塞症、心筋梗塞、脳卒中、高血圧が挙げられています。(三十五才以上の喫煙者が対象)
その他、太りやすいという報告もあります。
効用:月経が軽くなった、月経の始まる時期を予測できるので下着を汚さないなどの効用もあります。
その他、月経障害(月経過多、月経痛)の軽減、子宮内膜症の防止、骨盤膜膜炎の防止、子宮頸癌や卵巣癌の防止、その他良性乳房疾患、リウマチ、甲状腺疾患の防止などが認められています。
ピルの使い方
最初に飲み始める時期 月経の始まったその日から最初の1錠を飲み始めます。 飲む時間は、一日のどの時間帯でも有効ですが、毎日決まった時間帯が良いでしょう。 ピルによっては二相性や三相性ピルのように含まれるホルモン量が日によって違うタイプのものがあるので、その錠剤が間違なくその日に飲む分だということを ラベルで確認することが重要です。
次に飲み始める時期 21錠タイプ・・・21日間の服用を終えた後、7日間の休薬期間(服用しない時期)の後、また次のパックを始めます。 28錠タイプ・・・28日間の服用を終えた後、休薬期間を置かずすぐに次の新しいパックの服用を始めます。
ピルの種類 ピルは含まれるホルモン量の配合比率の違いによって、ワンパック(一周期分)のうちのどの錠剤もホルモンの量が一定の一相性ピル、 ワンパックの中でホルモンの量が二段階に変わる二相性ピル、 三段階に変わる三相性ピルと大きく3種類に分けられます。
もしのみ忘れたら? 飲み忘れが1日ならば・・・気づいた時にすぐ飲み忘れた分を服用して、当日のものもいつもどおりに服用します。(その日はピルを2錠飲む) 飲み忘れが2日以上ならば・・・次の月経が始まるまで服用をやめます。 当然服用をやめている間は、妊娠の可能性は出てくることになります。
その他のピルの使い方
モーニングアクターピル:
避妊に失敗したときやレイプに合ったとき、婦人科/産婦人科で入手することができる飲む緊急避妊薬です。
ただし、副作用がひどいことがあります。セックス後、できるだけ早く服用する必要があります。
72時間以内であれば一定の効果がありますが、早いほど効果が高くなります。
基礎体温を計っていると、避妊に失敗した場合でも、妊娠の可能性や妊娠したかどうかをより確実に調べることができます。
婦人科/産婦人科によってモーニングアフターピルの言葉が通じない、処方できない病院もあります。
電話で事前に確認して、病院を訪問しましょう。
「母体保護法指定医」であれば、処方してくれるはずです。
モーニングアクターピルは、中容量ピルを一定量服用することで、強制的に月経を誘導するものです。
中容量ピルがあれば同等のことを行うことができますが、法律で禁止されています。すべて自己責任に行うことになります。
旅行などで生理の時期をずらす:医者に相談すると割と簡単に処方してくれます。このときに、基礎体温表などがあると、より適切な診断ができます。